もちだ理数塾

数学、物理、化学の個人塾
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教えていて思うこと

分かる、できるとはどのような状態か

 「分かる」は「分ける」と書きます。数学、理科の問題は難しく思えても簡単なことの一つ一つに分解できます。

 数学の公式、定理を作っていることの一つ一つや理科の法則は簡素です。(手で計算できるかどうかは別にして)身の回りで起きる自然の現象は全てこの簡単なことに従っています。問題を解くには自然と同じ視点で簡単なことの一つ一つに従って考えます。

 暗記や閃きに頼るのではなく簡単なことの一つ一つをきちんとやれば解けます。公式、定理を当てはめるという考え方では粗く、解けません。

 個々の問題に対して解き方を毎回ゼロから考えるのではなく「」のようなものがあります。標準的な手順ともいえます。これには問題文の読み方、図の描き方、計算の仕方、標準的な解法があります。型を止まらずに正確に使えるように練習し、問題に忠実に適用し、正確に計算するということです。型の一つ一つの完成度が上がると組み合わせたり変化させて解けます。

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基本、標準を強固にする

 数学、理科の問題を解くには閃きが必要だと思われがちですが合格に必要な問題に限ると閃くというよりその解き方になる理由があります。基本に忠実に、問題の通りに図や式を書いて一段ずつ考えると見えてきます。計算の一つ、グラフの線の一本にも考えるべきことはあります。

 本番では天才を除いて普通は標準的な問題を解き切るかどうかのところで時間が来ます。それでも標準的な問題をほとんどミスなく得点できれば合格点に達します。

 必要なことは日々の練習で標準のレベルを上げること、ミスを限界まで減らすことです。学校や他塾でほとんど教わらず生徒が自分で気付けない些細なことの積み重ねで、ここにこそ指導が必要です。

 難問や鮮やかな解法に関心が向きがちですが基本、標準が強固でなければ安定して正しく解けません。簡単なことの一つ一つを短時間に正確にできるまで練習すれば閃き易くもなります。

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模範解答や鮮やかな解法の落とし穴

 上手く考えると簡単に解ける問題があります。良くないパターンは自力で解けないとき模範解答を見て、ああなるほどと思ってその解き方を真似ることです。ところがそのような解き方はその問題にしか使えないことが多く、そのまま覚えても広く使える何かは得られません。どうしてその解き方になるのかというところが重要です。解き方を理解できるかどうかではなく自分で考え出せるかどうかです。

 模範解答で紹介されている解き方は最短で無駄がありません。経験を積んだ何人もの解答者が検討を重ねて作っているものと思います。そこから学ぶことはもちろんありますが本番でできる方法とは必ずしも同じではありません。

 本番では普通は最短で解けず、試行錯誤して少し遠回りでも何とか解くことになります。試行錯誤によって道を見つける勘が重要です。これは普段から遠回りでも稚拙でもよいから自力で解き切る経験を積まなければ身に付きません。ここで簡単なことの一つ一つを短時間に正確にできると多くの試行錯誤ができるので解けます。

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危険な正答

 考えるべきことを抜かしているものの最終の答は正しいことがあります。その難度なら何となく正答できても、少しでも難しくなると解けたと思っても誤りであることが多くなります。上手く考えて簡単に解こうとすることが行き過ぎたり仕組みを考えずに公式を覚えると起きやすいです。技巧が過ぎるとわずかな見落としや思い違いに気付けないためです。

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数字が良くなくても解けるように

 易しい問題は例えば数字が良いので何となく解けてしまいます。「40Lのガソリンで480km走る自動車はガソリン1Lあたり何km走るか」という問題は簡単です。40÷480か480÷40かで迷っても少し想像すれば正しい方を選べてしまいます。

 「この自動車は20Lのガソリンで何km走るか」という問題も簡単です。ガソリンが半分になったから距離も半分と考えられます。

 それでは「41.2Lのガソリンで473km走る自動車がある。この自動車は169km走るのに何Lのガソリンを消費するか。」になると先ほどのように「半分」のようには考えられません。ここで比例の仕組みを考えて、どんな場合でも統一的に計算できる方法を考える必要が出てきます。

 どんな場合でも統一的にというのが重要です。これが型です。ここに達しなければ自在に解けるほどには比例の意味は分からないと思います。型ができれば毎回ゼロから考えるのではなくどんな場合でも同じような手順でできます。

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何のために数学、理科を勉強するのか

 材料と道具さえ良ければ良い成果になるわけではなく、同じ材料と道具でも使う人の技量によって完成度は決まります。やはり徐々にでも完成度を高められる人になりたいではありませんか。ではどう行動すればいいのか?その一般的な答を示しているのが数学、理科だと思います。

 数学、理科をはじめあらゆることにはそれぞれ無数のコツが存在します。コツを一つ一つ覚えるというより、どうすれば良くなるのかを考えて実行することの積み重ねです。

 何か一つ、このような繰り返しによって深めることができたら楽しいと思います。数学、理科の良いところは感覚的な基準によらずに正誤が分かることです。どこがどう誤りでどう直せばいいのかがはっきり分かります。それから、考え方は色々あっても最終の答は1通りですので思い浮かんだ色々な方法を試すこともできます。

 文系に進む生徒でも考えることの訓練として数学、理科は良いと思います。問題を簡単なことの一つ一つに分解することや、その一つ一つの結び付きを捉えることがやはり専門の勉強に役立つと思います。

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誤った暗記の限界

 問題を解くには、出題されうる問題の解き方を暗記しておくことが考えられますがこれでは高校1年までに限界に達し、伸びません。難しい問題ほど数多くあります。解き方を暗記しようとしても全ての問題のうちほんの僅かしか覚えられません。(標準的な方法を覚える必要はあります。)

 問題集にある例題などを丸ごと当てはめられる場面は少ないです。当てはめられるとしても、その場面まで解き進まなければ出番はありません。

 例題の解き方すら標準的な方法の組み合わせです。問題を解きながら、その解き方を標準的な方法に分解します。問題は無数にあっても標準的な方法は膨大ではありません。こうして本当に使える状態で標準的な方法を持っておけば多くの問題に対応できます。

 数学、物理、化学は自然現象を理解しようとする学問ですから解き方の暗記ではなく、その問題の中で事が起きる順に考えます。暗記だけでは何がどの順に起きるかを正しく考えられず、問題は解けません。正しく考えるには丸暗記を極力避けて、公式、定理、模範解答に対してなぜそうなるのかと考えることです。

 事が起きる順に考えると問題に対して色々なことが分かってきます。ところがこのくらいなら覚えていられるだろうと思って図、式、説明を書かずに進めると、書かなかったことを正確に覚えながらさらに考えなければなりません。そうして忘れたり記憶が変わって解けないことが多いです。これはとても勿体ない状態です。

 そこで紙と鉛筆を最大限に使い、自分の能力を最大限に引き出そうというのが私の考えです。設計者としての経験から得た技術を教えます。

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手を動かすから頭が働く

 勉強は頭だけを使うものではありません。問題が言っていることの全てを頭の中だけで理解して解くことは普通は無理です。問題の状況や途中の計算結果を鮮明に覚えていられません。まず問題が言うことを図、表、数式にして整理します。するとこれらの結び付きが見えて新たなことが分かります。これを繰り返すと問題の全体が見えてきて解けます。分かるから手が動くのではありません。手を動かすから次の一手が見つかるのです。

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