もちだ理数塾について

数学、物理、化学の専門塾 / オンライン家庭教師

もちだ理数塾は埼玉県さいたま市 大宮にある数学、物理、化学の個人塾です。オンライン家庭教師としても利用できます。

外観
室内

所在地

合格実績

大学

自治医大医学部、慶應大薬科学科、北里大獣医学科、明治大理工学部、防衛大理工学専攻、東京薬科大薬学部 他

高校

県立浦和高校、川越東高校理数、川越女子高校、大宮開成高校、東京都立産業技術高専 他

科目、学年

大学受験

  • 数学、物理、化学
  • 高校範囲を学習している中学生
  • 高校生以上

高校受験

  • 数学、理科
  • 大宮、浦和、春日部レベルの高校を目指す中3生

講師

  • 餅田 渓(東京工業大学大学院修士課程修了)

新型コロナウイルス対策

  • マスク着用
  • エアコン運転中でも窓2か所を常に開け、サーキュレーターにより排気、換気
  • 消毒用アルコールの設置
  • ジャンパー、コートを着て受講可(冬季)

理念

  • 一般的な家庭教師や個別指導に見られる時間と費用の無駄をなくす。
  • ちゃんとやればできる。
  • 数学、物理、化学の楽しさを伝える。

指導方針

必要なことを見極め、一人一人に潜む小さなズレを直し、演習の質と量で勝つ。

入試まであと1, 2年のところで来る方が多いです。全ての分野にたっぷりとは時間をかけられない中で、必要なことを見極めて時間をかけます。

勉強には自動車や航空機などの点検、整備に似た面があります。機械を使っているとどうしても部品の摩耗、劣化、狂いが生じます。本来の性能を引き出し、かつ安全に使うには細部まで点検、整備が欠かせません。

ただ「頑張る、問題をやる」では良くならないのです。何をどう工夫するのかを常に考えて改善を重ねることで成果を感じられます。そして質を高めながら演習を積むのです。

次のような方におすすめ

  • どうすれば良くなるのか分からない
  • 模範解答のように鮮やかに解けない
  • ミスを減らしたい

どうすれば良くなるのか分からない方へ

当塾では細部を重視します。新幹線があの速さで揺れずに走れるのはレールも車両も相応の精度で作られ細部まで点検、整備されているからです。

実際の宿題では例えば密度1.18g/cm^3, 質量パーセント濃度37%の塩酸のモル濃度を求める問題で

\begin{equation*}
1.18\mathrm{g/cm^3} \times 1000\mathrm{cm^3} \div 36.5\mathrm{g/mol} \times 0.37
\end{equation*}

と計算してあるとします。正解は出ますが、1180gは塩化水素だけではないので1.18 \times 1000 \div 36.5molは意味のある物質量ではありません。また、0.37は質量の割合なので1.18 \times 1000 \div 36.5molに掛けるのは正しくありません。

このように解いていると正しいかどうか自分で判断できません。

全質量、塩化水素の質量、塩化水素の物質量の順に考えると

\begin{equation*}
1.18\mathrm{g/cm^3} \times 1000\mathrm{cm^3} \times 0.37 \div 36.5\mathrm{g/mol} 
\end{equation*}

という式になります。式の意味を考えれば確実に作れます。

こうした小さなズレは一般の家庭教師や個別指導では発見も指摘もされません。ズレを一つ一つ直すことで学習がスムーズに進む感覚が分かるはずです。ズレは小さくても無視できません。

\begin{equation*}
1.01^{1000} \fallingdotseq 2\times 10^4
\end{equation*}

模範解答のように鮮やかに解けないという方へ

格好良い模範解答は経験豊富な解答者が推敲を重ねて作った無駄も隙もない説明であり、我々が本番で再現することは不可能です。格好良く解こうとするほど悩んで時間が過ぎます。しかもできたと思っても1か所の不完全さの影響が大きく、得点が伸びません。

芸術的な解答は不要です。東大理三や京医などを除き、合格に必要な問題は変に捻らないで基本的、標準的、汎用的な方法をきちんと使えるように訓練すれば解けます。

思考は実際には試行といえます。考えるよりやってみる。頭だけでは限界で

  • 鉛筆
  • 方程式

といった道具をきちんと使うと問題を分解できて最後は基本の解き方の当てはめになります。

これはコンピューターのプログラムは最後には+, −, ×, ÷, <, =, >などの演算、比較、データの移動といった簡単な命令に分解されることに似ています。

図を描くところやその図の上で試行錯誤するところが問題を解くことの核心ですが模範解答に説明はありません。万人向けの解答としては表現し難く、体感するしかありません。

挿絵のようなちょっとした図が大事です。

挿絵のようなちょっとした図。回転する導体棒に生じる誘導起電力。

道具を使えば問題の多くは全体の流れとしては同様の手順で解けます。もし1問1問を芸術的に解こうとすると標準的な方法の使い回しではできません。毎回突飛な思い付きをしなければなりません。

問題を図に表すことで容易になる例として周回コース上の追い越しの問題があります。任意の時刻の様子を1枚の絵として表せます。あとは1次関数と連立方程式です。

周回コース上のロボットの追い越しを表すグラフ

模範解答には天才風の説明がありますがそれが正しいかどうかは上のようにグラフで解かなければ分かりませんでした。

ミスを減らしたい方へ

餅田が高校生だった頃はミスをそれほど意識しなくても正解できましたが大人になるとあの頃の正確さで解けずに悩んだ時期がありました。自分のミスを観察するといくつかに分類できることが分かりましたし、予防策も分かってきました。

見るということは繊細で危ういことのようです。注意するべきことがいくつかあり、さらに目の使い方を工夫します。

計算に関しては

  • 無理な計算をしない
  • 工夫すると減らせる計算がある
  • きちんと書く(たくさん書けばいいのではない)

運に左右されない正確さを手に入れましょう。

一般的な家庭教師や個別指導の問題点

授業料の割に質が低い

多くの場合、ご家庭が支払う授業料の5割〜6割は会社の取り分です。しかし授業そのものは計画を含めて教師に任されますのでご家庭が支払う授業料と実際の授業の品質は離れています。

授業の準備が足りない

生徒が解いたものを細部まで見て課題を全て拾ったり、模範解答の解説を超える授業をするために教師自身が問題を解くと1時間の授業をするために平均2.5時間の準備が必要です。

一般の家庭教師の契約では準備に関して具体的な時間は規定されていません。目一杯の準備をする教師はかなり少ないと思われます。(そこまですると成立しません。)

教師の移動時間も授業の質を低下させます。

授業の時間効率が低い

2時間の授業の半分は実質授業準備です。宿題を確認し、指導内容を考え、問題を読んだり考える時間を積算するとそのくらいになります。その間、生徒は待つことになります。

本音

爆上げは無理

短期間で一気に上がるのは余程飲み込みが早い子か余程血の滲む努力をする子だけでしょう。それも集団塾に通う子だけの気がします。我々は日々努力を続けてジワジワ上がるしかありません。

伸びる、伸びないの境

教えたことや指示したことをその通りにやるか、省いたり改悪するか。

目の前の解答欄を埋めるだけなら必要ないことを「発想が広がるし高度な問題を解く力になる」と考えて物にするか、「そんなことしなくても解けるじゃないか」と考えて取り入れないか。

この塾で教えるのが一番

家庭教師として他社で教えたことがありますが私が担当した生徒、ご家庭の中ではこの塾に来る方が最も熱意と実行力があります。

それから、報酬の面で心置きなく授業の準備ができるのはこの塾だけです。

指導内容

準備に2〜3時間かける

宿題を解いたものを撮影して授業前にお送りいただきます。生徒が気付かない原因を全て拾い、細部まで教えるために1時間の授業に平均2.5時間かけて準備します。授業中の待ち時間はほとんどありません。

やり過ぎだと思うかもしれませんが生徒が自分で気付けないことは教えなければできないのです。

餅田も解く

問題集の模範解答は答を知った上でよく練られて作られた最小限の説明であり、本番での解き方の手本ではありません。図などの使い方や計算の仕方は解く速さと正確さに大きく影響します。

生徒の解いたものに対してあれこれ言うだけでは伝わりませんので私が解いたものを見せます。

問題集を解いたもの。面談にいらした方にはお見せします。
問題集を解いたもの。面談にいらした方にはお見せします。

一つ一つの問題の解き方を覚えるのではありません。こうすれば解き方が見えてくるというそのコツを掴むのです。

(逆に模範解答にしては冗長で、そうは解かないよと思うこともあります。)

細かいところをうるさく

他塾や自習でよくあるのは大量に解いているのに良くならないことです。それはきちんと解けていないのに発見も指摘もされないからです。

答は合っていても抜けているところ、危ないところ、工夫できるところ、考えてほしいことがあります。できるようになるまで繰り返し宿題にします。

自動車の運転に例えると

  • 右側車線から左折
  • 停止位置超過
  • 進行方向のふらつき

のようなことがあります。これに対して「もっと走れ」とだけ言う指導者はいません。

左折するときはどうするのか、停止位置はどこかといった質問から始まって、法規、ウインカーを出すタイミング、正しい位置に止まったときの運転席からの見え方などを一つ一つ確かめながら、時には指導者の運転を見て、できるようになるまで繰り返すでしょう。ふらつきに関しては「遠くを見なさい」と言われるでしょう。

きちんと解かなければいくらやっても良くなりません。

計画、情報、カリキュラムでは良くなりません。

思考力は試行力である

分かるからできるのではありません。やってみるから分かるのです。それを系統的にやって、解けるまで、納得できるまで繰り返すのです。

したがって「これだけ知っていればホイホイ解ける」というものはありませんし、正確さ、根性、執念がいります。

初めから終わりまで全て見通してから解けることはありません。どういう結末になるかは分からないまま解いています。問題に答えようとすると何をすればいいか分かりません。分からなくてもやってみる、できるまで続けるという姿勢が大事です。

  • 問題のことを知る。
  • 答につながるかは気にしない。
  • 計算が大変そうでもやる。やればできることが多い。やるしかないことも多い。
  • 解けなくてもまだ考えていないことがあるはずだから続ける。

宿題で徹底的に考える時間が大切

極端に言えば教えても良くなりません。授業中に分かったと思ってもゼロから自力でやろうとすると意外にできないでしょう。自分の言葉で捉えて自分のものにするにはさらに練習と熟考が必要です。

よって問題を解くことや解き直しのほとんどを宿題にします。宿題でしてほしいことの指示は細かく書きます。

最短で無駄なくやろうとするのがよくない

高校の内容になると方法の選択肢が増え、答までの道のりも長くなります。我々は天才ではありませんので勘と思い付きに頼るのではなく系統的に思考し、紙と鉛筆をフルに使う必要が出てきます。

模範解答は答を知った上でよく練られて作られた最小限の説明であり、方法の選択を繰り返した結果を書いたに過ぎません。模範解答と同様の解き方になる場合でも模範解答より多く考えなければ正しく解けません。

最短、最短でやっていると脚力が付きません。計算ミスや思い違いが多かったり思考に抜けがあって得点が伸びません。

適度に冗長な方が問題を解くと同時に計算の練習ができたり抜けなく考えられるので得点は上がります。

きちんと考える訓練を重ねた結果として勘が良くなって最短に近い方法で解けます。

本番で全問を最短で解くことは不可能です。考え込む時間はありませんので少し無駄があっても気にしないで解く方が速いです。

良い寄り道をすると多くのことが分かる。

本当の必要最小限に少し無駄を入れているものがあります。

まず電車の運行スケジュール。主要駅では少し長く停車します。途中駅で生じた少しの遅れなら吸収できます。各駅の停車時間を本当に最小限にするとあまりに一々遅れてしまうのでしょう。

次にQRコード。QRコードの一部を隠しても読み取れます。これはQRコードに収めたいデータの本体の他にエラー訂正用のデータを加えてあるためです。少しでも汚れたら読み取れないのではあまりに不便です。

それからデジタルテレビ放送やデジタル無線通信でもエラー訂正用のデータが加えられています。

計算は最短にする

正解を出すには最後は計算力です。速く楽に正確に計算するための工夫は積極的にするべきです。省けることを徹底的に、しかし無理なく省くのです。

型を守る

解くにあたっては型があり、型を守ると障害が減ります。

例えば積み上げられた荷物。

荷物の積み上げ 総重量のみ
荷物の総重量による見方

床にかかる力は荷物の重さの合計になりそうですが物理としては不十分です。

荷物の積み上げ 作用反作用と力のつり合い
作用反作用と力のつり合いによる見方

作用反作用の法則を考えると重力の他に荷物が互いに及ぼす力があります。力のつり合いを考えればx, y, zの順に求められます。総重量による見方では見えなかったところが見えてきます。

最も強力なのは連立方程式で表すことです。

\begin{cases}
x-m_1 g=0\\
-x+y-m_2 g=0\\
-y+z-m_3 g=0
\end{cases}

これができれば力のつり合いに関するどんな問題も解けます。

問題が高度になると想像を絶する場合が多く、このようにシステマティックで解像度の高い方法が必要です。問題が易しいうちからきちんと解けば高度な問題も同様に解けます。

自然に忠実に、作用反作用の法則や力のつり合い(運動方程式)といった本源的なものにしたがって問題を見ることを練習するのです。

知っていなければできない解き方は覚える

問題を目にしたその場で何でもさっと作り出して対応できるわけではありません。よく使う基本の解き方や知っていなければできない解き方は覚えましょう。

正確さのポイント

思い違いや計算ミスが原因で迷い込まないために正確さが重要です。これは通常の300%の注意を払って日々を生きないと身に付きません。思考力の限界より正確さの限界の方が厳しいと感じます。

正確さのポイントは

  • XXXミス
  • XXミス
  • XXミス
  • XXXXXXXミス
  • 視線

速く解くより止まらないこと

意識としては速く解く(急ぐ)のではなくできるだけ止まらない、消しゴムを使う回数を減らす、自身の信頼性を高めて見直しを減らすことの積み重ねです。

試験時間に対して問題の量が多くても急いではなりません。きちんと解ける限界の速さはそれまでの鍛練で決まっていて、本番だけその速さを超えて正しく解くことはできません。

急いで数を増やしても正解率(ここでは、1問を正しく解ける確率)の低下の方が圧倒的に勝ります。100回の判断と計算で1問が解けるとして、1回の判断と計算の成功率を90%, 99%,…とすると1問の正解率は

\begin{align*}
&0.9^{100} \fallingdotseq 0.003\% \\
&0.99^{100} \fallingdotseq 37\% \\
&0.999^{100} \fallingdotseq 90\% \\
&0.9999^{100} \fallingdotseq 99\%
\end{align*}

計算スペースを有効に使う

本番では問題冊子の計算用ページや余白を使いますが潤沢にあるわけではありません。あちこちに飛び飛びに書くと自分でも分からなくなったりスペースがすぐになくなります。

字は大きすぎないこと。ペン先の最高速度は限られているので大きく書くと時間がかかります。

紙の辺との垂直、平行を守り、横幅をいっぱいに使う。整然と書けば無駄になるスペースを減らせます。

図はフリーハンドの範囲でそれらしく描けるように日々練習する。定規を使わなくても直線らしくある程度真っ直ぐに、それらしい長さ、比率に描けること。押さえるべきことを押さえてある程度精度良く描けば解ける図になります。

寝かせる

中々解けない問題こそ上達のチャンスです。何日かかけて何回も繰り返し考えていると全体も細部も見えてきます。新しい見方もできて解ける確率が上がります。色々考えて色々やってみることが何より力になります。

すぐに模範解答を見れば数分で大体分かりはしますが力は付きません。拙くても遠回りでも解いた後に模範解答を見れば勉強になります。

読解力を鍛える

特に物理、化学は長文読解の試験ともいえます。実験の設定や結果の記述の一つ一つが全て重要です。

また、文章を読む力がなければ説明を聴いても動画を視聴しても物にできません。

数学、理科の文章には繰り返しや無駄がないので1文字たりとも飛ばさずに読むことが求められます。

1文字たりとも飛ばさなければほぼ1回で読めて楽です。飛ばし読みでは何回読んでも分かりません。

よって読解の訓練として参考書や問題文はもちろん、宿題内容の指示や授業内容の記録も1文字たりとも飛ばさずに読んでください。

真に豊かになるために

知識や決まった解法は参考書、問題集、インターネットからほぼ全て得られます。しかしそれを活かすための目に見えない何かは体感することでしか得られません。一人一人の学習状況や考え方はまるで異なるので入試改革、学習指導要領の改訂、ICT化といったことでは得られません。

これからは精神の豊かさを求める時代になります。精神の豊かさといっても勉強からの解放ではありません。何かができた体験や自分の成長を感じられることではないでしょうか。

身に染み込むまで練習しなければ生涯にわたって自分を豊かにするものになりません。現状の数学、理科の内容、教材を変える必要はないと思います。解き方の鵜呑みではなくちゃんと勉強すればいいのです。

人生の時々に何を判断のよりどころにするのか。普遍的なのはこの宇宙をつくるものでしょう。それを学べるのが数学、理科です。人造の物事とは異なるものを感じられます。

勉強は成績や学歴という意味を超えて一人一人の精神を作るものだと思います。そのようなこれからの時代にこの仕事は不可欠だと思ってやっています。

一人一人の喜びや自信が増えれば、この国は、そしてこの世界はもっと良くなると信じています。

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